僕の頭の中~文房具ライターの秘密~

文房具ライター:猪口文啓の頭の中(考えたこと、考えていたこと、秘密にしていたことを紹介します)

通知表で「5」をもらう方法~5段階評価で頑張る~

なんとか「5」をとってやる!と決めた。

僕は子供の頃から物覚えが悪かったので成績も良くなかった。とにかく基礎を暗記しておかなくては学校では勝負できなかったからだ。僕が英語で落ちこぼれたのも、先生が「教科書を丸ごと暗記しろ!」と言ったからだ。僕は早々に諦めた。

基本、5段階評価でオール3であった。時々得意な社会が「4」とかつくくらいで、通知表を持ち帰っても親も見向きもしなかった。僕の夢は「5」を取ることだった。「5」をとって周囲を見返してやりたかった。

通常の暗記が必要な科目で「5」は無理だったので、僕は矛先を変えた。ターゲットは「美術」これならいけそうだと思った。ピカソとかダリの絵を見ていて僕には理解出来ないのに世界で称賛されていたから、奇抜ならいけるかもと思ったからだ。

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まずは先生を好きになること。

まずは先生を好きになろうと思った。この頃の美術の先生はすぐに切れて殴る最低のオヤジだった。近くに行くと煙草臭くて大嫌いだった。しかも「エロオヤジ」と影口を叩かれる最低の男でみんなに嫌われていた。

このエロオヤジにも良いところがあった。当たり前かも知れないが、絵は抜群に上手だった。「写真じゃないか?」と思うくらい精密なデッサンを仕上げていた。天は二物を与えないのだ。僕はこの絵を見るのだけは好きだった。

僕は放課後に美術室でこっそり煙草を吸っているエロオヤジのところに行った。絵を見せてもらいながら恋愛事情を相談した。オヤジは種々のパターンを分析して面白い回答を出してくれた。絵のテクニックやオヤジの好みも教えてくれた。

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デザインは問題を解決する。

オヤジの好みは驚いたことにベーシックな技法を忠実に守ることだった。美術の教科書に書いてあるような技法を作品で表現すると「教えた甲斐があった!」と感動するタイプだったのだ。絵の上手さよりもそこに注視していたのだ。

「グラデーション」「マーブリング」「スタンピング」「ブラッシング」などを得意技として美術の課題を仕上げました。僕の作品は学校の中で展示されるくらい良い作品もあったようですが、あまり記憶に残っていません(笑)

しかし、デザインが問題を解決してくれたのだと今でも思ってます。この作品たちのおかげでテストの点数はそこそこでしたが無事に「5」を獲得することができました。家族も「あれ!5がある!」とビックリしてくれました。

絵具の事典

主要科目で勝負できなくても

僕は最後まで主要科目(国社数理英)では活躍できませんでしたが、一応念願の「5」を取ることが出来ました。作戦勝ちだったと思います。でもこの成功体験はいつまでも僕の中に残っています。

正面から勝負しても勝てない時って良くありますよね。そんな時に諦めてしまうのではなくて、ゲリラ的に勝負してもいいんじゃないかと思います。そのほうが幸せになれるようにも思います。いかがでしょうか?参考にしてくださいね。