僕の頭の中~文房具ライターの秘密~

文房具ライター:猪口文啓の頭の中(考えたこと、考えていたこと、秘密にしていたことを紹介します)

片岡球子展に行こう!

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日本画家:片岡球子(1905~2008)の独自の画風は、見ていて恐ろしいくらいです。相手を圧倒して呑み込んでしまうくらいの勢いです。こういう芸術に触れておきたいですよね~
愛知県美術館で、2015年7月26日まで開催してます。

tamako2015.exhn.jp

みどころを紹介しますと・・・

日本画家・片岡球子(1905-2008)は鮮烈な色彩、大胆にデフォルメされた形、力強い筆使いの画風で知られています。これらは、球子独自のものとして戦後の日本美術院において他の画家の追随を許しませんでした。

球子の制作は対象をじっくりと観察することから始まりますが、対象に深く没入するのではなく、むしろ対象を咀嚼するかのように、自分の眼に映るものを自分の感覚に引きつけ、独特の色使いと形のとらえ方によってつかみ取ります。歴史上の人物のように眼の前に存在しない対象を描く場合も同様です。現代を生きる人間として描かれる球子の歴史人物画は、他の作家たちが描くものとは全く性格が異なります。

さらに晩年には裸婦という新たな主題に取り組みます。眼の前の対象に忠実に、その形や重量感を線と色彩によってとらえようとする態度からは、描くことの意味を常に問い続ける球子の意欲がうかがえます。球子のこうした姿勢は、創立当時の日本美術院の作家達の制作態度にも通じ、またこれまでの日本画の枠組みを超えようとする後進の作家達にも大きな刺激となったことでしょう。

本展では、代表作によって球子の画業をたどるとともに、遺されたスケッチ、資料類もあわせて展示します。作家がどのように眼の前の世界と向き合い、どのようにその世界をとらえたかを示すことで、作家の芸術の本質に迫るとともに、その今日的意味を探ります。

球子の画風の核心をスケッチから探る。

球子はよく外に出かけては、山などの写生を行っていました。写生を出発点として本画を描くというのは一般的によくある手法です。鮮やかな色彩、思い切りデフォルメされた形...一度見たら忘れることができない球子の本画ですが、写生の時、対象物はどのように球子の眼に映っていたのでしょうか。
本展では、球子が遺した350冊あまりのスケッチブックを調査、精選し紹介します。球子の画風はなぜあれほどまでに強烈なのか、その秘密が明らかになるでしょう